Monthlyミクス1月号 連載第3回

デジタルミーとトークンエコノミーという新しい患者中心の考え方をご紹介しています。ブロックチェーンの長所を生かして何ができるかを考えた時に、患者IDをどう考えるかというのはとても重要な論点となります。

デジタルミーとは、自分の分身ともいえるデジタルの形をしたIDです。このIDを個人情報を保護しながらブロックチェーンに登記することで、情報の価値を担保しながら健康・医療情報の流動性を高める考え方です。

詳細はMonthlyミクスへGo! => サイトはこちら

Blockchain X Healthcare ミートアップ 2020年1月23日

AKT Healthのアディティさんと一緒に医療ブロックチェーンのミートアップを開催します。ブロックチェーンによる患者アイデンティティについてお話をします。奮ってご参加ください。

今回は「患者主権という考え方とブロックチェーンによる患者アイデンティティの管理」がテーマです。「患者中心」という言葉をよく医療業界で使いますが、この言葉は医療提供者から見たときの患者中心論で使われることが多いですね。患者目線からの議論はまだまだ少ないと思います。今回はこの新しい考え方とブロックチェーンを使った患者主権の世界観についてお話します。

テーマ:”患者主権という考え方:ブロックチェーンによる患者ID管理と応用可能性”
参加料:1000円
場所:Financial Academy 丸ノ内バカンス2号館
   千代田区丸の内3-3-1 新東京ビル B1F

セッション内容:
17:30 開場
18:00 開始
18:00-18:30 セッション1:ビジネス視点:hashPeak 前田琢磨
18:30-19:00 セッション2:テクノロジー視点:AKT Health アディティア・タラプラガダ
19:00-20:00 懇親会

注意事項:丸ノ内バカンスはFinancial Academyが運営するイベント会場です。1号館と2号館があります。今回は2号館ですので間違えないようにお気をつけください。

参加申込方法:
(申し込みはすでに終了しました。)

Monthlyミクス12月号 連載第2回

11月号は、ブロックチェーンの「トラストレス」という特徴について書きましたが、今回は「耐改ざん性」について説明しました。

医療の世界では、データをいかに改ざんできないように管理するかというのはとても重要な問題ですね。個人情報という意味でも重要ですし、臨床研究や試験でのデータの取り扱いにおいても極めて重要です。

ブロックチェーンの「耐改ざん性」という特性をきちんと理解することで、医療ブロックチェーンの仮説考察の一助になればと思います。

ミクスOnlineのリンクはこちら

「医療xブロックチェーン」11月25日発売

当方の手元に書籍が納本されました。A4変サイズで大きさもさることながら、504ページの厚み相応のなかなかの重さです。

医療ブロックチェーンに特化した書籍ではありますが、ブロックチェーンプロジェクトをどう進めるべきかといった医療に限らず、他分野でも応用がきく内容も盛り込まれています。

東京駅八重洲ブックセンターにて

この書籍のポイントは、やはりブロックチェーンのアーキテクチャーの設計思想に根差す「健康医療データは患者に主権をもたらす」というものかと思います。この考え方は、なかなか簡単に説明できないので、今後この辺りの解説も進めていこうと思います。

同書籍のアマゾンのリンクはこちら

目次などの詳細は次のとおりです。

ブロックチェーン入門:さまざまな業界へのインパクト

医療ブロックチェーンの基礎
第1章:イントロダクション
第2章:プレシジョン・ペイメントとプレシジョ・コントラクト
第3章:プロトコルとビジネスパターン
第4章:コミュニティとコンソーシアム
第5章:分散台帳技術を活用したプロフェッショナル資格認定情報エクスチェンジの開発
第6章:「起業家の旅:ブロックチェーン医療の幕開け」
第7章:臨床試験のブロックチェーン
第8章:ブロックチェーン技術を活用した臨床試験の改善
第9章:ブロックチェーン・テクノロジー:既存健康保険企業からの視点

医療ブロックチェーンの実現
第10章:ブロックチェーンはどう保健の破壊技術になるだろうか?
第11章:企業、歴史、および変化
第12章:ソートリーダーの視点:ブロックチェーン、エンタプライズ、および健康に関するデイビッド・ホールディング氏へのインタビュー
第13章:調剤薬局、製薬会社とブロックチェーン
第14章:医療提供者データ精度の向上
第15章:米国保健福祉省Accelerate
第16章:標準規格
第17章:医療ブロックチェーンの資金調達
第18章:私の個人旅行記:ブロックチェーン、ヘルスケア、エストニア
第19章:公衆衛生に関する3つのブロックチェーンユースケース

医療ブロックチェーンの未来
第20章:医療ブロックチェーンの将来を見据えて
第21章:”患者皆”電子カルテシステムと倫理
第22章:ゲノミクス
第23章:DAO:自律分散型組織
第24章:医療におけるAIとブロックチェーンの融合
第25章:医療ツーリズム・イノベーション・ブロックチェーン
第26章:医療分野におけるスマートシティの取り組み
第27章:グローバル・スマートシティ:ブロックチェーンを利用した市民体験と技術導入の進展
第28章:グローバルヘルスにおけるブロックチェーン
第29章:ゲームと医療のためのブロックチェーン
第30章:次世代分散台帳技術
第31章:電子カルテの未来:Amchart グローバルサンドボックスの創造によるイノベーション
第32章:ブロックチェーンを用いたヘルスリサーチの推進

16th DIA Japan Annual Meeting 2019 医療ブロックチェーン・セッション報告

DIAが11月10日から12日まで東京ビックサイトで開催されました。その2日目の11日の9時から10時半まで「医療ブロックチェーン」のセッションがあったので参加してきました。

セッションタイトル:「ブロックチェーン技術と医薬産業への展開」
座長:国立保健医療科学院 水島洋先生

スピーカー:
Arteryex株式会社 李 東瀛氏 「ブロックチェーンによって実現される患者中心のデータ活用基盤」
日本IBM株式会社 高田充康氏「本格運用が加速するブロックチェーン・ネットワーク」

場所は東京ビックサイトの会議棟の606会議室。出席者は、きちんと数えていませんが、ざっとみた感じで50名くらいであったと思います。

■最初に水島先生からご講演がありました。
医療ブロックチェーンの実例として次のものを紹介されていました。

  • エストニアによるブロックチェーンの医療システム利用
  • Planetway Japan社と東京会場日動による実証実験(2017年)
  • Susmed社によるがんセンターとの臨床試験利用
  • Mijin(テクノロジービューロ社)と楽医(Healthcare Gate社)によるオンライン医療ソリューションの開発

エストニア以外は日本での事例です。日本でもじわじわと医療ブロックチェーンへの取り組みが広がっています。

■次に日本IBMの高田氏が講演されました。ブロックチェーンとは何か、そしてWalmart社を中心とした食品サプライチェーンのユースケースについて紹介されました。

高田氏はブロックチェーンは「トラスト(Trust)」と「オートメーション(Automation)」 であると解説。トラストとはむしろ、必ずしも信用できない人たちの間で取引ができることをトラストという言語にしているのがポイントですね。

日本IBMが手掛けているブロックチェーンプロジェクトは、かつて金融系がほとんどであったが、今は金融は1割ほどで、9割がそれ以外の業界とのことです。わたしのイメージよりはるかに多いイメージなので、これは驚きました。

また今年3月27日に日本IBMよりプレスリリースされた製薬ブロックチェーンについては、どうも間に合わなかったご様子で今回は特にご報告はありませんでした。今後の発表の日を待ちましょう。

■最後にArteryexの李さんの講演がありました。まず、ブロックチェーンとは何かを簡単にご説明くださった後、同社が開発をしている健康銀行の解説されていました。健康銀行は、患者さんに医療記録のコントロール権を与えることによって実現される次世代型医療記録プラットフォームです。

同社の問題意識として、医療消費者や患者のデータの80%は適切に利用されていないこと、またこれらのデータが医療機関などで利用されていることを医療消費者自身が知らないこと、そして最後にこうした利用に対して何の見返りもえていないことの3つを上げていました。

こうした問題意識に解決の道筋をつけるものとして健康銀行を位置付けていると理解しました。その上で、ブロックチェーンのメリットとして3つあげていました

  1. セキュアな分散型データマネジメントシステム
  2. 消去することができないデータとその閲覧履歴
  3. 患者にとって透明性の高いデータと患者によるフルコントロール権の獲得

■三者による講演のあとはパネルディスカッションがありました。

聴衆からさまざまな質問がでました。データの標準化、トークンエコノミーにまつわるインセンティブ、またEDIやJDネットに対する位置づけ、希少疾患患者のレジストリーなどです。

こうしたディスカッションは、理解を深めるのに役立ちますし、徐々にブロックチェーンの利用につながるもので重要ですね。

医療×ブロックチェーンの起業家が説く、デジタルヘルス元年の創造と変革 ――グロービス経営大学院・公認クラブ「製薬ビジネスの会」 イベントレポート

当日のセッションの様子
写真:グロービス経営大学院提供

今年の2月7日にグロービス経営大学院で行ったセッションの報告です。このレポートは6月25日にアップされたものですが、遅ればせながら(汗;;)、このサイトのリンクを貼らせていただきますね。

イベントレポートはこちら

「HEORとブロックチェーン」講演報告

10月24日にシードプランニング にて「HEORとブロックチェーン」の講演のご報告です。

講演では、55分の持ち時間で、大きく3つのことをお話しました。

  1. 医療ブロックチェーンの時代観
  2. ブロックチェーンの4つの特徴と3つの誤解
  3. アウトカム研究への応用考察
  1. 医療ブロックチェーンの時代観
    100年単位の時間の流れで見た時に、医療技術とブロックチェーンというデジタル技術がどういう位置づけにあるか解説しました。大時代的に見ると、この領域は揺籃期であり、今後多くの応用例が生まれてくると思われます。
  2. ブロックチェーンの4つの特徴と3つの誤解
    4つの特徴とは、「トラストレス」「スマートコントラクト」「トークンエコノミー」「マイクロペイメント」について解説しました。
    3つの誤解は、仮想通貨にまつわるよくある誤解について解説しました。たとえば「ブロックチェーンは仮想通貨である」という誤解です。
  3. アウトカム研究への応用考察
    ブロックチェーンの特徴を生かし、アウトカム研究にどのような応用が可能かの考察をご紹介しました。

    現在医療データというのは各医療施設に分断されて保管されていますが、これらのリアル・ワールド・データを統合し研究活用などをするために、これまで地域EHRや医療保健データプラットフォーム(いわゆるナショナルデータベース)といった取り組みが進められてきています。

    こうした取り組みに加えて、ブロックチェーンを使うと、新たな統合アプローチの可能性が出てきます。患者起点で医療データを統合するというものです。世界では、すでにこのアプローチを実現すべく複数の医療ブロックチェーンプロジェクトが進行中です。

    講演ではこうした患者起点の医療データ・ブロックチェーンプラットフォームのスキームについてご紹介しました。

今回のテーマは、まだまだ新しい領域ですので、実現には技術的な課題だけでなく、個人情報保護法といった法制面や、患者さんの医療リテラシーなど多くの課題がありますが、本質論としては検討に十分値するものと思います。

当社としても引き続き研究していきます。

Monthlyミクスにて医療ブロックチェーンの連載を11月号より開始

製薬業界向けの医療情報&マーケティングの業界専門誌のMonthlyミクスで2019年11月号より医療ブロックチェーンの連載が始まりました。

連載へのリンクはこちら

最初の回はブロックチェーンの特徴である「トラストレスな取引」という概念について、ビザンチン将軍問題の紹介と共に解説しています。トラストレスな取引とは、お互いに必ずしも信頼していない当事者の間で取引を成立させるというものです。

Monthlyミクスの購読者の方だけになってしまいますが、詳細は是非、Monthlyミクスでご覧ください。

日経xTech「医療xブロックチェーン」講演報告

当日の講演の様子

2019年10月10日東京ビックサイトで開催の日経xTechにて「医療xビックチェーン」の講演を行いました。

講演内容は大きく3点です。

  1. HIMSS 2019でのブロックチェーンシンポジウムの報告
  2. 海外での医療ブロックチェーンのユースケース 11例
  3. 日本で今後医療ブロックチェーンの可能性は?

1については、今年3月7日のセミナーでもご紹介したもので、ブログでも紹介しておりますのでそちらをご覧ください。

2については、11月に日経BPから出版される「医療xブロックチェーン」でもご紹介予定です。臨床試験、メディカルツーリズム、遺伝子、自己主権型アイデンティティ、AIとブロックチェーンの融合、スマートシティ、ゲミフィケーションなどさまざまなユースケースと可能性をご紹介しています。

3については、社会的に一定の割合が導入するには時間はかかると思いますが、医療ブロックチェーンの根底にあるビジョンに共感する、一定のアーリー・アダプター層で導入は徐々に進むものと考えています。

今回ご来場された皆さまありがとうございました。

医療ブロックチェーンのユースケース

Mediumの記事(2019.1.22)よりのご紹介:リンクはこちら

やや前の記事ですが、以下のことが書かれています。

今の世界の医療の問題点をまず指摘しています。

  • 医療記録の40%が何らかのエラーや誤情報が混ざっている
  • 世界で流通している医薬品の10%ほどが偽造品
  • 医療記録の漏洩コストは、1レコードあたり380米ドル

その上で、電子カルテと医薬品のサプライチェーンのユースケースが紹介されています。

日本では当然違う数字になると予想されますが、日本の医療カルテのエラー率、誤情報率というのはどのくらいなのでしょうね。